098532 ランダム
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どうぶつ畑

どうぶつ畑

坊やのリハビリ

坊やのリハビリ

ついに一度として子どもをはらませることなく
おかまと成り果ててしまった坊や君。

彼はいままで独りで好き勝手やってきたので
ヤギ社会のルールなるものをまったく知らない。
とはいえ厳密なルールというものがあるわけではないが、
それでも他のヤギたちとうまくやっていくためには
やはりそれなりのテクがいる。
彼はそれを自分の身で感じて自分で学ばねばならない。

彼が少し落ち着いた今年頭から
他のヤギたちとの関係作りをスタートさせた。
といってもただ単に合流させるだけ。
体力的に不安のあるおばばヤギのみ別にしておき、
坊やをヤギ社会の荒波に放りこんでやった。

さて幼少時代より実に数年ぶりのヤギの群れ。
坊やの反応はどうだろう。
その他のヤギたちの反応はどうだろう。

いや、反応など容易に想像がつく。
坊やは嬉しさのあまり走り回る。

嬉しい嬉しい!
遊ぼう遊ぼう!

坊やの感情はまさに直球だ。
あのでかい体でたんたん跳ね、ツイストジャンプ。
か、かわいい。

手当たり次第みんなに誘いをかけてまわる。
去勢オスの何頭かが相手をするが彼らは角が無いので痛いらしく
しばらくすると逃げていく。
黒いやつは立派な角があるが、こいつはもう気合負け。
みっともなくべーべー鳴きながら逃げ惑う。
それを面白がって追いまわす坊や。
根性悪いぞ、おまえ。

次第に相手はメスに移っていく。
以外にもメスの方が長いこと角を突き合わせている。
が、やはりこちらも力負け。
とうとう彼はひとりぽっちになってしまった。

彼が動くと他のヤギたちもこぞって動く。
まるで北極星のよう。
そして彼は独り寂しく、
くくりつけてある竹箒の先に頭をこすりつけ、
柵に頭突きなどして、
隔離していたときと何ら変わりの無いひとときを過ごした。

まあ最初はこんなもんだろう。
何回か一緒にして徐々に慣らしていくしかない。

黒い奴は去勢後、
性格的に人に害を加えるような奴ではなかったので
開園中も特に問題が無い限り他のヤギたちと一緒にしていた。
でも坊やは去勢したとはいえ、
かなりの前科があるので接客に使うには少し勇気がいる。

当園は小さい子どもさんが多く訪れるので、
坊やにちょっと角に引っ掛けられでもしたら
きっと天高く飛んでいくだろう。
怖くてとても使えない。

黒いやつに比べたら坊やはハンデを抱えているが、
時間がたてばもっと落ち着いて、
お客さんにも可愛がってもらえることだろう。
根気良く接していくしかない。

いずれ他の2頭の屋久島ヤギと同居させたいが、
合流一回目の顛末は2月29日の日記の通り。
もう少し落ち着くまでは無理かな。
あまり焦らずのんびりいきたい。

2004年3月22日(月)の日記より


果たして彼の現在は・・・。
最近の坊や


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